遠州灘は、静岡県御前崎から、愛知県伊良湖岬までの約110kmの海域を言います。
マダイを始めたくさんの魚が釣れる、大変良い漁場です。
遠州灘のマダイ釣りは、天秤コマセ釣りが主な釣り方になります。
遠州灘は、沿岸部は比較的浅瀬になっていますが、船で15分も沖に出ると、水深200mを超える深海になる場所もあります。
マダイは、水深100mより深い場所に生息する物もいますが、基本的に岸からあまり遠くない、岩礁地帯の海底付近にいることが多いです。
そのため、遠州灘のマダイ釣りは、水深50mから70m位のポイントで釣ることになります。
それでは、遠州灘の船真鯛釣りで、初心者でも大ダイを釣ることが出来る方法をご紹介いたします。
タックル
竿(ロッド)
遠州灘のマダイ釣りは、細仕掛けで釣りますので、しっかり竿でマダイの引きを吸収しなければなりません。
そのため、3m~3.6m位のムーチングロッド(調子5:5)が最適です。
魚がかかったときに5:5になる6:4調子のロッでも構いません。
基本置き竿で釣りますので、特別軽量なものでなくても大丈夫です。
マダイ用のムーチングロッドが市販されていますので、お好みで選択して下さい。
リール
リールは、電動リールを使用します。
それほどパワーのあるリールでなくても構いません。
シマノなら1000番クラス、ダイワなら300番クラスでも十分使用できます。
PEラインの2号若しくは3号を200mから300m巻いて下さい。
最近のPEラインは強度が強いので、3号までで十分です。
PEラインが太いと、水中でラインが潮の抵抗を受けやすくなり、釣りづらいので、オススメしません。
仕掛け
片天秤、オモリ100号、コマセカゴ15cm、クッションゴム30cm、ハリス4号、1本針で釣ります。
天秤は、マダイ用の30cmから40cm前後のものを使います。
形は好みで構いません。
オモリは100号で船中統一です。
コマセカゴは15cm位のものを使用してください。
遠州灘では、特大サイズのコマセカゴは禁止されていますので、使用できません。
クッションゴムは、天秤とハリスの間に入れて使用します。
このゴムのおかげで、タイの引きをかなり吸収できますので、必ず使用して下さい。
ハリスは、基本的に4号を13m~15mほどの長さで使います。
針は、マダイ針11号~13号位を使用します。
ハリス4号は、マダイ釣りでは細いと感じる方もいるかも知れませんが、4号で80cmの大ダイが釣れてます。ご安心下さい。
私が遠州灘で釣ったタイの最長は78cmです。
もちろんハリス4号で釣りました。
エサ
エサは、オキアミを使用します。
コマセの中から、形がよく目が取れていないキレイなものを、2匹抱き合わせで使用します。
できれば、尻尾は切り落として下さい。
尻尾が付いていると、水中で抵抗になり、くるくる回ってしまうことがありますので、切って使用することをオススメします。
コマセの中から選ばず、サシエ用にオキアミLLサイズを別途持参して使用しても良いです。
私は、サシエ用のエサは別で持参することが多いです。
コマセの中から選ぶのがめんどくさいと言うだけの理由です(笑)
釣り方
最初に必ずやっておくことがあります。
電動リールのドラグを緩めて下さい。
手でラインを軽く引っ張って、簡単に道糸が出て行くくらい、タラタラにしてください。
これが、遠州灘で4号ラインで大ダイを釣る、最大のポイントです。
コマセカゴに8割ほどコマセを詰めます。
一杯まで詰めてしまうと、コマセカゴからコマセが出にくくなりますので、8割位にして下さい。
船長の合図があったら、仕掛けを投入します。
ハリスが長いので、手前マツリしやすいです。
投入は、コマセカゴを先に投入し、電動リールのクラッチを切り、下ろしていきます。
エサの付いた針が最後に水中に入るように投入します。
先に針を入れると、仕掛けが長いため、周りの同船者のハリスと絡まってしまうので、最後にエサの付いた針を投入しましょう。
船長から指示のあったタナまで仕掛けを下ろすのですが、コマセをタナに効かせるとため、指示タナより、ハリスの半分ほど下まで仕掛けを下ろします。
例えば、指示タナが30mでハリス15mなら、37、8m位まで仕掛けを下ろします。
仕掛けが下りたら、竿をゆっくりと大きく2、3回シャクってコマセを出します。
シャクったら、ゆっくりと竿を戻し、指示タナまでリールを巻きます。
37mまで下ろしていれば、7m巻いて指示タナに戻します。
ここで重要なのが、同船者全員が必ず船長の指示したタナで釣ることです。
一人でも、指示タナからズレていると、コマセがバラけてしまい、ポイントがボケてしまいます。
マダイを散ってしまいますので、必ず船長に指示されたタナで釣って下さい。
マダイは、警戒心が強いので、最初はコマセを遠巻きに見ています。
コマセが効いてくると、少しずつ近づいてきます。
少しずつコマセを食べて、安心すると針の付いたサシエに食いつきます。
そのため、仕掛けを投入し、アタリがなければ、竿をゆっくりシャクリ上げ、コマセを放出する事を繰り返します。
2、3回繰り返すと、コマセがなくなりますので、仕掛けを回収し、コマセを詰め直し再度投入して下さい。
シャクリのポイントは、ゆっくり行うことです。早い動きは、マダイの警戒心を高めますので、気をつけて下さい。
シャクった竿をゆっくり戻した直後にアタリが出ることが結構あります。
マダイは、上から落ちてくるエサに良く反応しますので、この竿を下ろした直後は竿先に神経を集中してください。
マダイが食いつくと、竿先が一気に水中に突き刺さります。
オモリが重いので、向こう合わせで十分針掛かりしますので、合わせは必要ありません。
ここで、思いっきり合わせると、一発でハリスが切れますので、やめておきましょう。
掛かったタイは、一気に海底に潜っていきます。
電動リールのドラグがタラタラなので、糸はどんどん出ていきます。
ここで焦って、ドラグを締めることは、絶対にしないで下さい。
道糸がどんどん出ていくので、不安になりますが、ここはグッとこらえます。
遠州灘の真鯛釣りのポイントの水深は、深くても70m位です。
マダイは、まっすぐ下に潜っていくので、底まで潜ると、止まります。
底から横へどんどん泳いでいくことは、ほとんどありません。
マダイが底につくと、道糸が出ていかなくなるので、ここからマダイとの勝負が始まります。
少しずづ電動リールで巻き上げ始めます。
リールのドラグがゆるいので、なかなか巻き上がりません。巻き上げられる程度にドラグを締めて下さい。(締め過ぎ注意)
何度が、道糸が出ては巻き、出ては巻きを繰り返すと、タイは疲れてきます。
だんだん巻き取れる量が出ていく量よりも増してきます。
少しずつ、少しずつ、上がってきます。
水面に上がってきた時は、ほとんど抵抗しませんので、ハリスを手繰り、魚を水面まで引き上げます。
水面まで来たら、タモですくってもらいましょう。
上がってくるまでの時間はマダイの大きさによりますが、80cmクラスのマダイになると、20分以上格闘することになります。
しっかり引きを楽しみましょう。
釣り上げたマダイは、イケスで生かしておいても良いですし、すぐに絞めて血抜きをしてクーラーボックスに入れても構いません。
クーラーボックスに入れる場合は、海水を入れ、氷水につけておくと鮮度が保たれます。
私は、必ず氷水漬けにします。
海水を入れると、クーラーボックスが重くて持ち上げられませんので、帰る際は、水を抜いて帰ります。
この方法は、船長に教えてもらった方法なので、間違いないです。
お試しあれ。
まとめ
竿
5:5のムーチングロッド。または、魚が掛かったら、5:5になる、6:4調子のロッド。
リール
電動リールを使用。どんなものでも構いません。
仕掛け
片天秤30cm~40cm前後のもの。オモリ100号、コマセカゴ15cm、クッションゴム30cm、ハリス4号13m~15m、マダイ針11号~13号。
電動リールのドラグは、手で引っ張って軽く出て行くくらいタラタラにする。
合わせはしない。向こう合わせで大丈夫。
マダイが掛かったら、道糸が出ていかなくなるまで、どんどん出していく。
道糸が出ていか無くなったら、少しづつ巻いていく。
遠州灘のマダイ釣りのポイントは、電動リールのドラグ調節が出来るかどうかが最大のポイントです。
最初のうちは、ドラグの締め具合が分からないと思いますので、船長にやってもらうのでオススメです。
私も、なれるまでは、船長に調節して貰っていました。
コマセ釣りは、釣座によって釣果が変わる場合があります。
例えば、右舷ばかりアタリがあり、左舷はサッパリとか、ミヨシばかりアタって、トモはサッパリなど。
しかし、潮の流れが変われば、今度は先程の逆になったりします。
チャンスは、いずれ訪れますので、焦らず待ちましょう。
遠州灘のマダイ釣りは、季節によって様々な外道が釣れます。
ハマチ、ハタ、アジ、サバ、イサキ、ソウダガツオなど、マダイ以外の魚もたくさん釣れます。
これもまた、遠州灘の釣りの楽しみでもあります。
ぜひ、遠州灘の真鯛釣りに挑戦してみて下さい。
きっとハマりますよ(笑)
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